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年末恒例
 「流行語大賞ってなに?」
 「今年、みんなが一番たくさん聞いたり

 言ったりした言葉のこと」
 「そんなら、うちの流行語大賞は

 ”はよしね” や」

 ・・・ 他県の人が聞いたら

 卒倒しそうな会話です(笑)
   注・福井の方言で ”はよしね” は

     ”早くしなさい” という意味です

 小学校高学年になると

 数行にわたる筆算が始まります。
 教えられたとおり一行ずつ

 コツコツと解いていくカメさんと
 いきなり答を出そうとするウサギさん。

 簡単な計算では

 ウサギさんの勝ちですが、
 中学に入るとゆうゆうと
ウサギさんを

 追い越すカメさんが現れます。

 じっと空を見つめるわが子に

 イライラするお母さん。
 どうか、今年は

 やさしい流行語大賞を。

ホタルのヒカリ

 「暗いほどよく見えるものは?」
 「ホタル」 「星」

 「消し忘れた電気」 ・・・

 人は困っているとき

 「家族に会いたい」

 「暖かい布団で寝たい」

 というように
 ほしいもの(= 幸せのかたち)が

 はっきりとわかります。

 けれど、幸せが身近になればなるほど

 そのありがたさを

 見失うようになります。

 どんなに恵まれた生活も

 当たり前と思ってしまえば
 それはもう物のかたまりでしか

 ありません。

 飽食とは、感謝の気持ちを

 忘れてものを貪(むさぼ)ること。

 日の当たるところからは

 見えないものが
 本当はたくさんあります。

 

アンチ・エイジング
 近ごろ物覚えが悪くなったと

 お嘆きのあなた。
 それは歳のせいではなく

 便利なものが多すぎるため

 ではないですか?

 大切な約束などは、身近な人に

 「明日の朝、○○するように私に言って」

 とか
 「これを覚えておいて、私が忘れたら

 教えて」 とか頼むだけで

 忘れにくくなります。

 新しいレシピは、友達に

 教えてあげれば身に付くでしょう。
 道順が覚えられなければ

 大きな絵を書いてみましょう。

 ダイエットするときは

 冷蔵庫のドアに体重のグラフを

 貼っておくことをお勧めします。

 言葉や図で表したことは

 自分自身に客観的なインパクトを

 与えます。
 他人の目や耳を意識することが

 何よりのアンチ・エイジングです。

 

類は友を呼ぶ
 インターネットの掲示板に

 心のこもった書き込みをすると
 温かい言葉が寄せられます。

 反面、心ない書き込みには
 同じような不平不満、中傷が

 集まるものです。

 「類は友を呼ぶ」 のことわざどおり
 人は何かを選択することで

 環境を作り

 その環境に縛られる生きものです。

 言葉づかいや服装の乱れた友達

 不満ばかりの会話が増えたと感じたら
 まず自分の生活を見直しましょう。

 居心地の悪い場所

 心を乱すような人には近づかないこと。

 自分を取り巻いている環境が
 自分自身の選択の結果です。

 

勲章の意味
 不器用な恋愛ほど

 見苦しいものはないですね。

 けれど、早く走るためには

 息を切らして走り続けるしか

 ありません。
 そのゆがんだ顔も

 いつか立派な勲章に

 思える日が来るでしょう。

 朱夏、白秋、玄(黒)冬 と並んで
 青春もまた

 巡りくる季節のひとつです。

 大いに恋せよ
 大和男子(やまとおのこ)!

  「春と聞かねば 知らでありしを
   聞けば急(せ)かるる 胸の思いを
   いかにせよとの この頃か
   いかにせよとの この頃か」
           (吉丸一昌作詞 「早春賦」より)

 

 

げに一刻も千金の
 気がつけば

 スマートフォンとにらめっこ。
 運転中は、カーステレオ。
 帰宅すれば、まずテレビ ・・・

 刺激物をとり過ぎる

 味覚が失われるように、
 受け身の情報に慣れると

 積極的に「視る」・「聴く」という能力は

 明らかに低下します。

 たまには静かに

 目を閉じてみませんか?

 ありがたいことに

 人工的な音を遮断すれば、
 私たちの町は

 まだ自然の声に満ちています。
 イルミネーションを消せば

 満天の星さえ身近に。

 厳冬の田舎道で

 春の息吹きを見つける楽しさは、
 「げに一刻も千金の」価値があります。

ハートのA(エース)が

      出てこない~♪
 英語の単語や文法を覚えるときは

 別々にしないで

 文章ごと覚えてしまいましょう。
 発音しながら

 何度もノートに書くのがいちばん。
 小中学生向けの英語速習法です。

 ところで

 「アルファベットのAを使わないで

 英語を話して」
 と言われたら、どうしますか?

 答えはかんたん。
 0 (zero) から

 999 (nine hundred ninty nine) まで

 数えればいいんです。
 Aは一度も使われていません。
 1000 (one thousand) で

 初めてAが登場します。

 ついでにもう一つ。
 キーボードの二段目の文字を

 並べ替えると

 タイプライター(typewriter)

 になるんですよ。

 ・・・ 知ってました?

年の瀬の「福はうち~」
 浅田次郎氏の新著に

 年末に豆まきをする場面があります。
 「どうして?」

 と思う方もおられるでしょう。


 また、年賀状に「迎春」と

 書いてあるのを見て
 「1月1日はまだ真冬なのに」と

 疑問に思っている子が

 いるかも知れません。

 旧暦の正月(旧正月)と

 太陽の動きをもとにした立春は

 基準が違っても

 ともに2月の始め頃になるため

 「年末の豆まき」が実現するのです。

 お正月の準備を整えて

 正装して「福はうち~」・・・
 そんな年末の風景 が

 目に見えるようです。

 さて、今年の年越しは

 どんな風景となることでしょう?

 「新春万福」

 「延寿万歳」
 

 巡り来る新たな年が

 皆様にとって

 幸多いものでありますように。

 

 

時間差
 「どうしてテレビの時報は

 ゆっくり変わるんですか?」
 子供らしい質問ですね。

 そう言えば、「ビッ・ビッ・ビッ・ピー」

 という時報が、
 いつの間にかなくなってしまいました。

 実は、デジタル放送では

 圧縮された信号を受信して
 テレビの中で変換(解凍)してから

 映しているのです。

 その作業に1~2秒かかるため

 テレビによって若干のズレが

 生じています。
 ですから、一斉に

 「はい、〇時になりました」

 というわけにはいかないのです。

 新年を知らせる時報も

 テレビごとに微妙に

 ズレているんですね。

十億のバトン
 近くに電卓はありますか?

 最初に 「1」 と入力して

 次からは 「×」 「2」 「=」

 と繰り返してみてください。
 画面の数字が2倍されて

 2,4,8,16 ・・・

 と増えていきますね。
 これを続けると

 20回目で百万を越え

 30回目で十億を越えます。

 一人の人間が産まれ、育つためには

 両親の愛情が必要ですから、
 30世代前

 (と言っても、たった数百年です)

 にさかのぼっただけで
 人はそれぞれ十億もの命のバトンを

 受けて生まれてきたことになります。

 何もかもなくして独りぼっちだと

 感じたとき、
 そっと電卓をたたいてみませんか?

作用・反作用の法則
 向かい合って手で押し合う遊びが

 あります。
 強く押しすぎると、自分にも

 強い反動が来て倒れてしまうことも。

 そう言えば

 人間関係にも反動ってありますよね。 

 「人に親切にすると

 相手も親切にしてくれる」

 「誰かを元気づけようとしたら

 逆に元気をもらった」

 「ありがとうと言ったら

 ハッピーな気分になれた」 ・・・

 私たちが受け取っているものは、
 もともとは自分が投げかけたものなの

 かも知れません。

 いわく

「すべての作用は等価の反作用を伴う」

       (ニュートンの第3法則)

 

 

2人のランナー
 もっといい教材はないか?
 もっといい塾は?
 もっといい勉強法は?

 そのお気持ちはよまわかります。
 けれど、学習とは単なる

 情報伝達の手段ではありません。

 教師と生徒、「お互い」の尊敬と、
 目標を共有するという

 覚悟が必要です。

 どんな教材も勉強法も

 効果を疑いながら続けていたのでは
 宝の持ち腐れです。

 マラソンで、盲目のランナーに

 併走するパートナー。
 彼らの関係は

 「助ける」・「助けられる」

 というものではありません。

 一歩ずつ呼吸を合わせて、
 見えないゴールを目指します。

よかったね
 Eさんが東京のピアノコンクールに

 参加したときのこと。

 残念ながら入賞は

 果たせませんでしたが

 3日間のコンクールのあとで、
 お母さんが

 「いい友達ができてよかったね」

 とおっしゃったそうです。

 「惜しかったね」 でも

 「また頑張ろうね」 でもなく
 「いい友達ができてよかったね」 と。

 彼女はそれがとてもうれしくて

 帰りの新幹線の中で
 ずっとその言葉を

 噛みしめていたそうです。

 もう何年も前の話ですが

 ピアノコンクールのニュースを

 聞くたびに、この話を思い出します。

 

バースデイ
 「今日、私の誕生日なんや」
 私が丸つけするのを見ながら

 そっと教えてくれたKちゃん。

 まるで元気な産声が

 聞こえたような気がしました。

 君たちの産まれた日

 たくさんの人が喜びに包まれました。
 それを誰も忘れることはないでしょう。
 そして、今までも

 これからも、多くの人が

 君たちからたくさんの生きがいを

 もらうことでしょう。

 命が尊いということを

 改めて言葉にする必要など

 どこにもないのです。

 大きな花マルに

 ローソクの絵を描いて、
 「おめでとう」 と書き足しました。

 

 

勉強の向こう
 入学試験、そして進入学準備の

 季節がやってきました。

 「勉強より大切なものが

  あるんじゃないの?」
 この時期に

 子供たちがよく口にする疑問です。

 確かに、今やっている勉強が

 テストの点数や順位を

 競うだけのものだとしたら、
 そんなものより大切なものは

 世の中にゴマンとあります。

 けれども、与えられた試練の成否を

 他人の評価にゆだねるほど
 情けないことはありません。

 「高山(こうざん)に登らざれば

  天の高きを知らず」
  (高い山に登ってみなければ

   その上に広がる空の高さを

   実感することはできない)

 勉強より大切なものは

 勉強の向こうにしかありません。

 

 

新雪の足あと
 「あけまして、おめれとーございます」

 舌ったらずのKちゃんが

 ほかほかのセーターを着て

 ペコリと頭を下げてくれました。

 お年玉の代わりにもらった

 ポケモンのペンケースを

 うれしそうに机に並べながら
 「今年は算数からやろうかな」

 とやる気まんまん。

 勉強で大切なのは、解答よりも

 そこに至るまでの過程です。
 幼い頃、新雪を踏んで

 この教室の扉を開けたことを

 Kちゃんはいつまで

 覚えていてくれるでしょう。

 さなぎの羽根は

 早春の冷たい風にあたりながら

 強くなっていきます。

 

 

 

ユネスコからの手紙
 もう何年も前の話ですが

 日本のある学生が

 国連のユネスコに

 次のような手紙を送りました。

 「私たちの国では

 学校が全校生徒に決められた

 制服を着ることを

 義務付けています。
 これは人権の侵害では

 ありませんか?」

 ユネスコからの返事には

 こう書かれていたそうです。

 「世界には、あなたの想像もできない

 生活、学習環境を強いられている

 子供たちがたくさんいます。
 どうか、あなたの周りの

 束縛にではなく

 幸運と愛情に目を向けてください」

 この話を生徒に紹介するとき

 私はいつも
 「学問とは、無知との闘いだ」

 と付け加えています。

 

 

熱中時代
 私たちは、目の前のものに

 自分自身を投影して

 見ているそうです。

 このごろ家族が口やかましい。
 友人が冷たい。
 飼い犬がわがままで困る ・・・
 そう感じたら、それは

 自分自身の変化かも知れません。

 反対に、何かを

 素晴らしいと感じたら、
 そう感じることのできる感性を

 自分が持っているということ。

 「好きになる」

 「熱中する」
 それ自体が貴重な才能です。

 お子さんが

 とんでもないものに興味を示しても、
 笑ったりしないで

 一緒に熱中してみてください。
 きっと、お子さんの新しい才能を

 発見できるはずです。

ゆっくりと
 現代は

 「コスト・パフォーマンス」 の時代。
 どれだけの労力に対して

 どれほどの利益が得られるかが

 大問題です。

 テレビのCMを見ても

 ダイレクトメールを読んでも、
 「こうすればお得です」

 「こちらの方が楽できます」

 の大はやり。
 
 その影響でしょうか。
 教育の世界にも

 即効性のある勉強法や

 楽に学べる教材というものが

 氾濫しています。

 けれど、赤ちゃんの夜泣きを

 解消するスイッチがないのと

 同じように、
 やる気の出るスイッチ」なんて

 どこを探してもないのです。

 棚からぼた餅が

 たくさん降ってくれば

 人間はもっと楽をしたくなります。
 やがては、努力することが

 バカらしくなるかもしれません。

 本当の喜びは、むしろ他人より

 多くの苦労を積み重ねて
 小さな成功を手にしたときに

 得られるもの。

 時間をかけて獲得したものは、
 ゆっくりと、心の奥に

 蓄積されていきます。

 

取りにくいボール
 「漢数字の付いている県名は?」
 「三重県」
 「もう一つは?」
 「・・・???」

 お子さんを塾に送り出すとき

 「わからないところを

 ちゃんと聞いて来なさい」
 と言っていませんか?

 でもそれって

 サッカーの練習に行くとき

 「取りにくいボールは

 他の子に取ってもらいなさい」
 と言っているのと同じです。

 子供は、パッと見て

 わからない問題があると

 思考を中断したまま

 塾にやって来るようになります。
 計算の途中で

 何度も講師に確認するようになり

 知らない言葉があると

 先に進めなくなります。

 たとえ間違えても、考える時間は

 決して無駄ではありません。
 頭脳が活発に回転しています。

 記憶をたどり、想像し、導き出す。
 その過程こそが学習です。
 その粘り、力強さこそが

 自立心と向上心を育てます。

 ゆっくり考える時間と習慣が

 大切です。

 ・・・ 冒頭の質問の答えは

 「千葉県」でした。
 すぐ答えを聞いちゃ、ダメですよ。

 

 

良薬の効き目
 「お母さんのコロッケ美味しいね」

 なんて言われると

 つい力が入るもの。

 人には、周囲に見られているような

 人間になろうとする性質が

 あるようです。

 お子さんに

 「いつも遊んでばっかりね」 とか

 「また失敗したの?」

 なんて言うのは、
 「お前はできない子だ」

 というイメージを

 植え付けているようなものです。
 言われた子供は、ますます

 そういう人間になってしまいます。

 小言のあとに

 「○○君は言えばわかる子だもんね」

 「頑張り屋さんだから」

 と付け加えてみてください。
 ぐっと効き目が上がるはずです。

 「だいぶよくなりましたね」 

 というお医者さんの言葉が

 何よりの良薬です。

何匹の子豚?
 文章題の答に

 「7びき」と書いた1年生のKちゃん。
 私が 「7びきじゃなくて

 7ひきって書こうね」 と言うと

 思わぬ反論が。

 「だけど、問題に

 『なんびき』 って書いてあるよ」

 ・・・ なるほど。
 よく問題を読んでいることは

 誉めてあげるべきでしょうか。(笑)

 話は変わりますが。
 「1,2,3」 と数えるときは

 「し(4)」「しち(7)」 と言うのに、
 どうして 「10,9,8」

 とカウントダウンするときは

 「なな(7)」「よん(4)」

 と言うんでしょう?

 誰か教えて~

磨いてこそ
 私の教室の天井の高さは

 2メートル40センチ。
 「走り高飛びのチャンピオンは

 これより高く飛ぶんだぞ」と言うと

 子供たちはビックリします。

 塾の前の駐車場の幅は

 9メートル弱。
 「走り幅跳びのチャンピオンは

 これくらい跳ぶ」
 実際に測って

 試してみてください。

 ・・・ 大人だって驚きですね。

 けれど子供たちが考えているように

 人間のすべての能力が

 自然に成長してくれるわけでは

 ありません。
 伸ばそうと努力した能力だけが

 少しずつ伸びてゆくのです。
 それ以外は、退化こそすれ

 伸びることはありません。

 運動も勉強も

 そして個性も同じです。
 自由に好きなことをしてれば

 素直な個性が育つということは

 絶対にありません。

 散歩のついでに

 富士山に登った人はいないのです。

ひとつじゃないよ
 進路や生活、ときには恋愛について

 生徒さんから相談されることが

 あります。
 そんなとき私は必ず

 「答えはひとつではないよ」

 と前置きします。

 条件によって

 答えは常に変化します。
 変化するものだけが

 整合性を保ちます。

 多くの過ちや悲劇は

 一つの答えをすべてに

 当てはめようとすることで

 繰り返されてきました。

 教育制度、エネルギー政策など。
 変化し続ける無数の選択肢の中から

 その日のランチを選ぶように

 あっさりと結論を出す風潮が

 私は怖くてなりません。

「ありがとう」の数

 LEDのおかげで

 今年(’14)のノーベル賞授賞式の

 ニュースは

 いつもより身近に感じられました。

 けれど

 私たちの暮らしを支えているものは

 偉人たちの大発見だけでは

 ありません。

 一本の牛乳でさえ

 実に多くの人の協力によって

 家庭に届けられいます。

 クリスマスもお正月も

 日ごろ気がつかない

 小さな幸せを実感できる

 いい機会です。

 心の豊かさは「ありがとう」の数で

 測られるとも言います。

 私からファミールさんと読者の皆様に

 特大の感謝を ・・・

 どうぞ、心豊かなクリスマスを。

 

 そして、よいお年をお迎えください。

四知(しち)

 10年後、君はゴルフコースの

 バンカーに立っています。

 目の前には砂に埋もれたボール

 周囲に他人の目はありません。

 ゴルフゲームには

 「手で拾って外に投げる」という

 選択肢はありませんが

 現実にはそれも可能です。

 さて、1900年ほど前の中国でのお話。

 賄賂を差し出された役人が

 「天知る、神知る、我知る、子知る」

   (ここに誰もいなくても

    天も、神も、自分自身も

    あなたも知っている)

 と言って断りました。

 悪事の本当の怖さは

 それを悪事だと感じなくなることです。

 手にしたサンドウェッジを

 離してはいけません。

よりによって
 「先生、『よりによって』って

 どういう意味ですか?」
 中学1年のN君に聞かれて

 いつものように大きな国語辞典を

 渡します。

 「わかったー。選んだ中から

 また選んで決めたっていうことやね」

 とN君。

 自ら調べたことを

 人に説明するという作業は

 知識の定着にとても役立ちます。
 それに電子辞書と違い

 紙の辞書は類似語や

 前後の項目なども

 自然と目に入るので
 興味が拡大します。

 感心しながら彼の手元に目をやると

 「次の言葉を使って短文を作りなさい」

 という設問に対して、
 「僕はよりによって

 ふたば先生の塾に通っています」

 と書いてありました。

 

フェニックスのなみだ
 「先生が生まれる前のことだけどなー」
 私が突然話し始めたので

 生徒たちはキョトンとしています。

 「福井は

 戦争と地震で2回も全滅したんやぞ」
 「2回も?」
 「そうや。地震は60年前

 終戦のたった3年後やった。

 

 携帯電話はもちろん、ボランティア

 なんていう言葉さえなかった時代。

 今のお年寄りは

 文字どおりがれきの中からこの街を

 作ったんやな」
 「つらかったやろね」
 「そやろな」

 フェニックス(不死鳥)の名を

 付けられた道路の下で

 先人たちのなみだは

 今も私たちに語りかけています。

 闘うということは

 決して弱いものを攻撃することではなく

 くじけそうな自分を

 励まし正すことだと。

踊り子からの通信
 駅で別れた友人と

 次の瞬間にはメールで

 会話できる時代。

 平成生まれの子供たちは

 生まれたときから

 「常に繋がっている」という感覚で

 暮らしています。
 裏を返せば

 別れや孤独に免疫を持たない世代。

 実は彼らの信じる「繋がり」とは

 電波を通して各自が勝手に

 想像する一方的な思い込みに

 すぎないのですけれど。

 幸い、自然にあふれたこの街で

 暮らす子どもたちには

 自然や社会との本当の

 繋がりを知ってほしいものです。

 現代の伊豆の踊子は

 船上の学生さんにどんなメールを

 送ることでしょう。

すきすき週間
 宮崎県の三松小学校では

 毎年2月上旬に「すきすき週間」

 という行事が行われています。

 この1週間、宿題は生徒にではなく

 父兄に出されます。
 その内容とは

 「毎日1分間、子供をぎゅっと

 抱きしめてください」

 というもの。

 子供も高学年になると

 恥ずかしがって逃げまわる

 ようですが、
 宿題という名目を借りることで

 親子のスキンシップが保たれれば、
 きっといつでも感情を

 表現しやすくなるでしょう。

 チョコレートよりずっと価値のある

 1週間になることは間違いありません。

 

ある日突然
 リンゴが落ちるのを見て

 引力について考えた人。
 水平線に消えていく船を見て

 地球は丸いのではないかと考えた人。

 また、思いがけない場所で

 生涯の相棒と出会った人。
 最後のチャンスだと思って

 思わぬ成功を手にする人。

 ・・・ そんな話は

 決して珍しくありません。

 常に思っていれば

 頭脳は無意識に回答を探し続けます。

 昨日まで思い出せなかった

 人や曲の名前を、
 お風呂の中で突然思い出したことは

 ありませんか?

 常に求めていれば

 答えはある日突然

 偶然のように訪れます。
 勉強することの楽しみは

 ここにあります。

 

北極星まで、ひとっ飛び
 秋の夜長

 過去を巡る旅に出かけませんか?

 北の空に輝く北極星(こぐま座のα星)

 まで、光の速さで431年。
 つまり、私たちの見ているのは

 431年前の北極星の光なのです。
 日本ではまさに戦国時代。
 江姫はまだ8歳の頃の光

 ということになります。

 同様に

 オリオン座リゲルまでは700年。
 アンドロメダ大銀河までは

 光の速さでもなんと230万年。
 気の遠くなりそうな過去の姿が

 今私たちの頭上に

 またたいているのです。

 太陽の光でさえ

 8分20秒かかって

 地球に届いています。

 ・・・ さて8分20秒前

 あなたは何をしていましたか?

 

心の貯金箱
 小さな 「いいこと」 「美しいこと」

 をして、一つずつ貯めておきましょう。
 募金やボランティアのような

 大げさなことではありません。

 ゴミを一つ拾えば

 ゴミ一つ分だけ確実に

 世界は美しくなります。
 「ありがとう」 「頑張って」 と言えば

 心が温かくなります。
 道を譲れば

 心にゆとりができるでしょう。

 やさしい心の集まりは

 決してなくなったり減ったりしない

 魔法の貯金箱です。
 君たちが、未来の自分にあげる

 お年玉のようなもの。
 心の温かさ・ゆとりが

 困難に出会ったとき

 きっと君を支えてくれます。

 新しい年を迎えるそのとき、
 誰かに 「ありがとう」 と

 言ってみませんか?

 

校長室の思い出
 福井市立明道(めいどう)中学校の

 校舎建て替えを前に
 卒業生のための

 お別れ会が開かれました。

 なつかしい学び舎の中で

 意外と強く印象に残っていたのが
 校長室でした。

 掃除当番のとき

 当時の校長先生からお聞きした
 「余暇の善用」という言葉を

 今もはっきりと覚えています。

 無駄に過ごしがちな半端な時間こそが

 忙しい現代では貴重な資源なのだと

 諭していただきました。
  (たぶん、掃除をさぼって

   ふざけていたのを

   注意されたのでしょう)

 もうじき取り壊される

 古びた校舎の窓から
 今も大きく手を振る

 あの頃の先生や友人たちの姿が
 ちらっと見えたような気がしました。

美しさの源(みなもと)
 福井県立美術館で

 「ミケランジェロ展」 が開かれました。
  (平成25年8月25日まで)

 開催地は

 東京の国立西洋美術館と福井だけ

 ということで
 県外からも連日多数の入場者が

 訪れています。

 私も先日入館してきましたが

 心はバチカン宮殿の

 システィーナ礼拝堂に飛びそうでした。
 ・・・行ったことありませんけれど。

 かつて、美しさの源は知識だと

 信じられていた時代がありました。

 現代のように学問の境がなく

 医学も物理学も、道徳や芸術も、
 一本の道のように繋がっていました。
 学識高い真理の探究者たちが

 すなわち芸術家であり

 政治家でもあったのです。

 ときまさに、選挙の夏。

 美術館の外に響く候補者名の連呼を
 かのルネサンスの天才は

 どんな思いで聞いていることでしょう。

GO FOR IT !
 新聞の片隅に、冬季五輪の

 ある種目で72位になった選手が
 奥さんと一緒に帰国したという記事が

 ありました。

 過酷な練習の日々を

 共有する夫婦は、
 ゴールでも機内でもはしゃぐことなく
 けれど72位という結果を誇らしく家路

 についたということです。


 今年も、開花とともに

 受験生のクラスがスタートしました。

 合格不合格をいう前に、
 目指す学校に入学する資格のある

 人間になることを目標に。

 ゴールで待つ将来の自分に
 恥じない一年であるように。

 Go for it!
 その一点に。

あわてんぼうの
 ピンクの手袋をしたまま

 鉛筆を握っているSちゃん。
 きょうは元気がありません。

 そのわけを尋ねると

 「去年サンタさんに

 この手袋をもらったんやけど

 今年は不景気やから

 サンタさん来んかも知れんって

 ママが言うてた」

 とのこと。
 まさか家計の政権交代で

 仕分け人に削られた?

 よくよく聞いてみると

 ケーキ屋さんの前を通るたびに

 おねだりするので

 叱られたらしいのです。
 

 冬休みに入って、Sちゃんの頭には

 ピンクの帽子が乗っていました。

あれ、松虫が ・・・
 皆さんご存知の 「ジャポニカ学習帳」。
 動植物の大きな写真が印象的で

 今でも思わず目をとめる方も

 多いことでしょう。

 その写真が平成24年の春から

 ちょっと変わりました。
 表紙から昆虫の姿が消えたのです。
  (ただし、今後復活する可能性は

   あるとのことです)

 現代の子どもは

 虫になじみがありません。
 夏休みの昆虫採集もなくなり

 デパートのカブトムシ売り場の

 話題さえ
 最近ではあまり聞かれなくなりました。

 むやみに捕まらなくなって

 虫たちは喜んでいるかも

 知れませんが(笑)
 子供たちにとって

 自然との関わりが絶えるのは

 喜ばしいことではありません。

 ♪ あれ松虫が鳴いている ・・ ・

 教室の外から、虫たちの声が

 少し寂しそうに聞こえています。

たなぼたの夢
 「夢は必ずかなう」という言葉を

 よく聞きますが

 私はあまり好きではありません。

 むしろ、失敗を繰り返しながらも

 決してメゲない
 のび太君やカツオ君の生き方に

 共感します。

 現実の社会は

 等価交換が原則です。
 一つの夢を追うためには

 いくつもの夢を

 捨てなければなりません。

 自分で選んだ夢がかなうかどうかは

 自分次第。
 多くの楽しみや、楽な生き方を

 捨てられるかどうかに

 かかっています。

 そして、めざす夢が

 大きければ大きいほど

 手離すものも大きくなるでしょう。
 クラスで一番になるのと

 オリンピックで一番になるのとでは

 全く違う過程が必要です。

 なんの苦もなくポケットから

 取り出した成功には

 必ず落とし穴があるということ。
 そして、夢は決して一つではない

 ということを

 あの愛すべき二人は

 教えてくれています。

スタートライン
 この頃、作文や英作文のテーマに

 「ボランティア」を選ぶ生徒が

 増えたのは
 やはり震災の影響でしょう。
 子供なりに

 「今、自分に何ができるか」

 と模索しているようです。

 かつてマザー・テレサは

 「世界平和のために

 私たちに何ができますか」

 という質問に
 「家に帰って家族を愛してください」

 と答えたそうです。

 身近な感覚から生まれた

 確かな博愛の精神は

 きっといつか大きな力となるでしょう。

 「チャリティは

 家庭から始めなければならない。
 しかし、家庭で終わらせてはならない」

代行しません
 「先生は宿題やってくれないの?」

 思わぬ質問にびっくり。

 

 宿題代行業者いわく

 「必要のない宿題は時間の無駄」

 とのこと。

 その論理でこれからずっと

 「必要ないものは無駄」

 「無駄なものは金で解決できる」

 と子供に教えるのでしょうか。

 生徒が教材や教師を評価し

 不信感を抱くようになれば

 教育は成立しません。

 デザインや科学論文の模倣疑惑

 建築物や食品に対する疑惑などが

 示すように

 功をあせり手間を省こうという風潮は

 結局人を傷つけ信頼を失います。

 すべてを教師、すべてを教材にして

 学べるのも才能のうち。

 「先生はやらん。 自分でしよう」

発明は必要の母?

 片時もスマートフォンから

 目が離せない現代人。

 もはやそれを失礼だとか迷惑だとか

 あるいは危険だとか注意する

 感覚すら失われつつあります。

 核兵器や地雷が

 ”近代科学の負の遺産”

 と言われますが

 このままスマートフォン依存が

 増長すれぱ

 どれだけの時間と常識が

 失われることでしょう。

 阿久悠さんの遺作に

 「目を見て語れ恋人たちよ」

   (宇崎竜童さん作曲)

 という歌があります。

 相手の見えない交流は

 不毛なものです。

 ”発明” が ”必要” の母

 になるような時代は

 どこかおかしい気がします。

 

ボン・ボヤージュ

 ご卒業、おめでとう。

 合格という結果より

 努力という経過に敬意を表します。

 身につけた知識や能力は

 きっと将来あなたたちの強い味方に

 なってくれるくれるでしょう。

 けれども

 種が地に落ちて初めて芽生えるように

 個人の能力は社会に還元されて

 初めて命を吹き込まれます。

 つらかったこの1年と

 それを乗り越えた自分の力、

 支えてくれた人への感謝を忘れずに

 どうかその能力を活かすための

 努力を継続してください。

 さなぎの羽根を強くするのは

 春を名のみとする冷たい風です。

 

 ボン・ボヤージュ (よい旅を)

 そして、よき人生を!

朝(あした)に道を聞かば
 春に贈る言葉として

 「努力にまさる近道なし」

 というのが妥当でしょうが、
 きょうは 「努力」 よりも

 大切な言葉を贈ります。

 それは 「欲」 つまり 「求める心」

 です。
 自ら求めれば

 知識や技術はおのずと身につきます。

 何を目標にして自分を磨くのか。
 それを探すことが

 学問の本当の目的です。

 「朝(あした)に道を聞かば

   夕べに死すとも可なり」
 というのは、そういう意味です。

 最初は小さな夢でもかまいません。
 強く求める心をもって、長い道程に

 確かな足跡を残してください。

 

 非を飾る
 新年なので

 少々おかたい話になりますが。

 「異端をおさむるは、これ害なり」

 という言葉があります。
 近道ばかりを求めることは

 成長の妨げにしかならない

 という意味です。

 学問には、王道しかありません。
 その原点になるのが

 「求める心」です。

 人は、意識しないものを

 学ぶことはできません。
 自ら望まないものを

 理解することもできません。

 他人によりかかった姿勢で

 楽をして成長しようという甘えは

 禁物です。

 「才は、もって非を飾るに足る」
 苦労して身につけた学問は

 全ての欠点をおぎなってくれます。

 

 

 お休み前に
 忘却曲線というものがあります。
 それによると、人の記憶は

 最初の数時間で

 かなり失われるそうです。

 けれども、その数時間の間に

 学習を繰り返すことで

 記憶の定着を図ることができます。
 復習することがいかに大切か

 この曲線を見ていると納得できます。

 昨年、太田あやさんの

 「ネコの目で見守る子育て」

 という本が話題になりました。
 この本は

 全国の教育を研究されている著者が

 福井県の学習効率の高さに注目して
 福井特有の親子関係、学習環境など

 についてまとめたものです。

 ちなみに「ネコの目で見守る」

 というのは

 犬のようにベッタリとなつくのではなく
 ちょっと距離を置いて見つめる

 ネコのような

 自由な環境での子育て

 という意味です。

 この本の中で、宿題を徹底させる

 福井県の小中学校の

 教育方針が賞賛されていました。
 毎日の生活習慣の中に

 復習を定着させることに

 成功していると書かれています。

 小中学校の勉強は

 記憶力に依存するところが

 ほとんどです。
 繰り返し勉強すれば

 ほとんどの子供が

 理解できるものばかり。
 そして

 同じ間違いを繰り返さないことが

 とても大切です。

 テストを返されたら

 必ずその日のうちに

 間違いを訂正するようにしましょう。
 点数を指摘するより

 間違いを正さないことを

 注意してあげてください。
 そうすれば、30点のテストも

 重要な意味を持ちます。

 「寝る前に必ず復習」 の習慣を。

 

勉強の方法(1)
 「うちの子は

  勉強の方法がわからないんです」

 初めて塾にいらっしゃるご父兄は

 必ずそう言われます。
 もちろん科目ごとに

 効率のいい学習法はありますが

 その前に・・・

 かくいう私も、炊飯器や

 洗濯機の使い方を何度聞いても

 覚えられません。
 しじみの口を開けるのに

 ナイフとフォークを使って

 笑われる始末。
 つまり、必要のない知識は

 記憶に残りにくいのです。

 知識の吸収を拒んでいる

 脳(心)の状態を

 まず改善する必要があります。

 

 

勉強の方法(2)
 驚くべきことに

 授業中も脳が眠ったままという子が

 少なくありません。
 それでは学習の効果は

 期待できません。

 子供の成長とは、
さまざまな能力を

 吸収してゆくことよりも

 むしろ子供特有の幼稚さや甘えを
 捨てていくことだと

 考えた方がいいでしょう。

 そして幼稚さから脱出するために

 一番効果があるのは

 興味のある目標を持つことです。
 目標を持っている子供は

 例外なく気力にあふれています。

 早すぎることはありません。
 親として子供の将来に

 希望があるのなら

 隠さずに話してみましょう。

 また、子供がとんでもない夢を

 抱いていたとしても

 決して笑ってはいけません。
 実現するかどうかはともかく

 自分の将来を考える入り口なのです。

 人生の先輩として

 真剣に聞いてあげてください。
 そして、誉めてあげてください。
 

 

 勉強の方法(3)
 やわな土台の上に

 立派な塔は建てられません。
 足固めから始めましょう。

 まず、『約束を守ること』

   ルールと時間を守る。

   お知らせや宿題を提出する。

   忘れ物をしない
 次に、『姿勢を正すこと』

   勉強中の姿勢。

   相手の目を見て話す。

   不満や嘘を言わない
 そして、『道具を大切にすること』

   筆箱の中は適切か。

   持ち物は汚れていないか。
   ノートの取り方は

         整理されているか。

 遅すぎることはありません。
 とても大切なことです。
 繰り返しチェックしてください。

 

 勉強の方法(4)
 「あと20点」 と思うと

 何をしていいかわからなくなります。

 勉強には王道しかありません。
 近道、楽な道と思われる方法ほど

 迷いやすく飽きやすく危険なものです。

 「あと1点」 その繰り返しです。
 それなら、やることは山ほどあります。
 何もなければ教科書を

 開いてみましょう。

 隅っこに、大事なことが

 書いてあるのに気がつきましたか? 

 「5科目で5点」

 テストのたびに

 それを目標にしましょう。
 努力したという自覚が

 成長の原動力です。

 

 

 貼り紙の思い出
 「あなたの感じる幸せについて」

 というなんとも抽象的な作文の課題。
 生徒たちの考えもバラバラです。

 ただひとつ共通しているのは

 「楽しいことをしているとき」

 という点でした。
 ・・・うーん。 案外それが正解かも。

 今与えられている仕事を楽しめる人は

 いつどこにいても

 幸せに違いありません。
 反対に

 現在の環境を言いわけにする人は

 どんな状況に置かれても

 新しい言いわけを探すでしょう。

 『今やっていることを好きになろう』

 大きく書いた紙を、教室の入り口に貼りました。

 

 

 

地球号の乗組員
 「地球の上に何人くらい住んでるの?」

 宿題の壁新聞作りに

 苦労しているN君。
 「68億人くらいやな」
 「あかん、多すぎて想像もできんわ」

 それなら全員を日本に招待しましょう。

 ラジオ体操のように

 1m間隔で並んでもらいます。
 必要な面積は、68億平方メートル

 つまり6千8百平方キロメートル。
 島根県とほぼ同じ面積なのです。 
 世界地図と比べると

 なんと狭いことでしょう。

 「へーぇ。

 これならみんな友達になれるかもね」

 

 

いつも、ここから
 「テスト、できなんだわー」

 「あーぁ。。。試合、負けてもたー」
 今日も子供たちの悲鳴が聞こえます。

 でも気持ちの反省はよくありません。

 必要なのは技術的な反省だけ。
 そして「いつも、ここから」の

 呪文を唱えます。

 みんな最初は

 何も持っていなかったのです。
 最初は何も自慢するものも

 なかったし、こだわるものもなかった。
 だから、何も怖くなかった。
 ただ、そこに戻っただけのこと。

 「いつも、ここから」

  の繰り返しなんやぞー。

 

 

 心のおにぎり
 「遠足で食べるおにぎりは

 やっぱ美味しいわー」と

 ご満悦のS君。
 なるほど、その喜びがあるから

 食事は栄養にもなり

 元気の源にもなるのでしょう。
 目隠しされて

 ご馳走を口に入れられても

 美味しくありませんものね。

 そして、育ち盛りの身体が

 たくさんの栄養を求めるように

 育ち盛りの頭脳も、実は好奇心と

 知識欲でいっぱいなのです。
 面倒な文章だって

 つまらない数式だって

 心が求めたものなら

 身体中にしみていくでしょう。

 まず、「求める気持ち」 を

 実感させることです。

 そのためには

 待つという行為が必要です。
 待つとは

 時間を区切らないということ。

 「早くして」

 「お母さんがやってあげる」

 「どうしてできないの」

 「どっちでもいいでしょ」 ・・・
 悩んでいるとき

 子供の脳は活発に活動しています。
 簡単に答えを教えてしまったら

 子供は

 「できないことは他人に聞けばいい」と

 勘違いしてしまいます。

 「教えないことが教育の基本だ」

 おっしゃる教育者も、大勢おられます。

 私も、国語の解釈や

 算数の文章題に取り組む生徒に

 こちらから声をかけることはしません。
 わからない言葉や公式は

 自分で探させています。
 「ここは塾なのに

  どうして教えてくれんのやー」

 と文句を言われてもかまいません。

 次に何を食べようか

 誰と一緒に食べようか ・・・

 活発に頭脳を働かせるから

 遠足のおにぎりは

 一生忘れられない味なのです。 

 

 

勉強ウォッチ

 勉強は、自分を強くするための道具。

 ケータ君が妖怪を集めるのと

 同じです。

 

 もう少し難しく言えば

 勉強は無知との闘いでもあります。

 

 自分を苦しめ、他人を傷つけ

 道を誤らせる「無知」という悪を

 正すこと。

 そして、失ったものや

 気づかないものを発見する旅です。

 

 斎藤孝先生の書かれた

 「勉強なんてカンタンだ」

    (小学生向け)や

 「勉強のチカラ」

    (中高生向け)という本にも

 勉強するためのヒントが

 たくさん書かれています。

 

 新しい学年になるたびに

 読み返してください。

 きっと、先に進むことの意味と

 楽しさがわかると思います。

 

 

 昭和91年

 「戦後71年」とか

 「前回のオリンピックから52年」

 と聞いて
 「それじゃ、今年は昭和で数えると

 何年になるの?」
 と考えた人もいらっしゃるでしょう。

 ① あなたは

    昭和(大正)何年生まれですか?
 ② 今年誕生日が来たら

    何歳になりますか?

 この二つの答を足せば

 その年号での年がわかります。
 たとえば昭和38年生まれの人は

 今年の誕生日で53歳になりますから
 38+53=91

 今年は昭和91年というわけ。

 ちなみに今年は明治で言うと149年。
 そう思うと

 265年間続いた江戸幕府って

 すごいですね。

いちばん幸せ

 ちょっとした気遣いで

 梅雨空をさわやかにしませんか?

 病院やショッピングセンターで

 少し遠くに車をとめてみる。

 2,3日で食べてしまう食材なら

 賞味期限の短いものを買ってみる。

 それだけで、困っている人

 急いでいる人に喜んでもらえたり

 廃棄される食品が

 減ったりするかもしれません。

 それは自分の得にはならないけれど

 小さな「ありがとう」が

 聞こえてくる気がします。

 ”日本でいちばん幸せな県民”

 というありがたい評価を

 数字だけのものに

 したくはありません。

参加することに意義がある
 平成24年夏、ロンドンで

 ”第30回・夏季オリンピック”

 が開かれました。
 ロンドンでのオリンピック開催は

 これが3度目。
 初めてのロンドン・オリンピックは

 1908年のこと。

 当時、イギリスとアメリカの

 国際関係は非常に悪く、
 そのため、アメリカの競技団は

 イギリス各地で露骨な嫌がらせを

 受けていました。

 そういう状況の下

 アメリカから同行していた司教が

 日曜日のミサで、
 「勝利することより、この大会に

 最後まで参加することが大切です」

 と述べて選手たちを激励しました。

 数日後、当時のIOC

 会長クーベルタン(フランス人)が

 これを引用して
 さらに「人生において重要なのは

 成功したか否かではなく

 いかに努力したかである」

 と続けました。

 のちに、クーベルタンの発言として

 有名になった

 「参加することに意義がある」

 という言葉は

 こうして生まれました。
 


 ちなみに、この言葉を

 「弱くても、参加するだけでいい」

 というふうに解釈している人が

 いますが、それは間違いです。

 逆境に負けず

 最後までグランドを去らない

 スポーツマンシップを

 たたえた言葉です。 

温床
 インターネットやマスコミに助長されて

 誰もが言いたいことを言える

 世の中になりました。
 自分は匿名のまま

 相手の実名を出して批判したり

 欲求を声高に発言したりできます。

 テレビは、「私たちの局に不満は?」

 とは聞かず
 「○○に対して言いたいことは?」

 「○○に不満は?」 と問い続けます。

 医者は病気を治して当たり前。
 母親は家事をして当たり前。
 感謝と思いやりを捨ててしまえば

 要求と不満が暴走します。

 でも、相互理解を伴わない言葉は

 暴力と同じです。
 まして、反論できない相手を

 責める発言は

 決して正論と呼べるものでは

 ありません。

 不祥事を起こしたタレント

 疑惑を持たれたスポーツマン

 急成長した会社の社長・・・
 一旦個人名が上がると

 一斉に面白おかしく

 批判合戦が始まります。

 何の根拠もないうわさ話や

 過去の過ち、家族の言動まで

 指摘して
 「ああでもない、こうでもない」と

 全国規模の井戸端会議の的に

 されるのです。

 嘲笑の的は、反論の余地もなく

 興味本位の世間の目にさらされる。
 私は、この風潮が

 子どもたちのいじめの温床に

 なっていると思っています。
 冷静に考えれば

 怖いことなのですが。

 「自由」とはふりかざすものではなく

 心の奥深く育てるものだと、
 子供たちに示してやりたいものです。

蛇の目でお迎え
 「雨が降ると喜ぶものなーに?」

 と聞かれて、思わず

 「傘屋さん」 と答えてしまいました。
 「はずれー。

 カタツムリとアジサイやって

 学校の先生が言うてた」
 「あ、そうか」
 「雨さん

 ありがとうって喜んでるんやって」

 そのとおり、自然には

 「いい天気」も「悪い天気」も

 ありません。
 雨も、日光と同じく

 天の恵みですから。

 アジサイの花言葉というと

 「冷淡」「自慢家」などが有名ですが、
 「辛抱強い愛」、さらには

 「家族の絆」というものもあります。

 色を変えながら、咲き続ける花。
 ユキノシタ科の

 わが国原産の花です。

蛍雪(けいせつ)の功
 最後の授業が終わり

 受験生を送り出したとたん

 広くなったような教室。

 ついこの間、泣きながら7の段を

 覚えていたMちゃんや

 初めての作文を大声で

 読んでくれたO君たちが

 翼を大きく広げて巣立ってゆきます。

 その頼もしい後ろ姿を

 拍手で送りだします。

 塾には卒業式もアルバムも

 ありませんが

 生徒への願いを込めて

 書いた言葉が、ホワイトボードに

 記念写真のように残っています。

 『身を立て 名をあげ やよ励めよ』

 


 

夢は

 「嫌いなことをやれと言われて

 やれる能力は

 あとで必ず生きてきます」

 イチロー選手の言葉ですが

 勉強の基本はこれに尽きます。

 

 復習や宿題はもちろん

 「計算は一行ずつ丁寧に」

 「積み算は小さな定規を使って」など

 聞き飽きた注意を

 身に付くまで実行できるか、

 大切なのはそれだけと

 言っていいでしょう。

 勉強のやり方など

 実はたいした違いはありません。

 

 ちなみにイチロー選手は中学時代

 常に学年10位以内の成績を

 維持していたそうです。

 

 彼の言葉をもうひとつ

 「夢は、近づくと目標に変わる」

私も夫です

 昔、ある首相が当時の

 クリントン米大統領と会見するとき

 事前にこう教えられました。

 

  まず首相から

 ”How are you?” (お元気ですか?)

 と話しかけて下さい。

 大統領が

 ”I am fine.  And you?”

    (元気です。あなたは?)

 と聞き返しますので

 ”Me,too.” (私もです)

 とお答えになれば結構です。

 けれど緊張した首相は

 いきなり

 ”Who are you?”  (あなた誰?)

 と言ってしまったのです。

 これに対して

 大統領がジョークのつもりで

 ”I am Hillary's husband.”

  (ヒラリーの夫です)

 と返したところ

 首相は

 ”Me,too.” (私もです)

 と答えたそうです。

 この話、当時は事実として

 報道したマスコミもありましたが

 実は他国のジャーナリストが

 考えたジョークのようです。

本を育てよう
 生徒さんに図書館の利用を

 勧めていますが、同時に

 是非ともお願いしたいことが

 あります。

 お気に入りの本は

 書店で購入してください。

 一冊の本には、無数の人々の

 思いが込められています。

 図書館で本を借りても

 古本を買っても

 出版社や著者には1円も入りません。
 スポーツや芸術と違って

 文学に関しては

 公的資金の援助も全くありません。

 私たちが好きな本を買う

 そのお金だけで出版業界は

 成り立っています。
 需要の少ない貴重な本も

 新人作家の本も

 そのお金で出版されているのです。

 違法なデジタル処理(自炊代行)や

 安易なコピーなど、もってのほか。

 過去・未来の文化への投資として

 新しい本を書店で買いましょう。
 伝統とは、「守る」ものではなく

 「作る」ものです。

夢のお話
 半年ほど前ですが

 テレビで、若者の夢を

 実現するという番組がありました。
 その中で、ピアニストを目指す

 女子高生が

 中国の有名なピアニストに

 会いたいと夢を語りました。

 数日後、中国の大きなホールに

 招待された彼女は

 突然、そのピアニストと

 対面することになりました。


 そこまでは

 よくあるドッキリ物なのですが、
 その後、ピアニストの配慮で

 連弾をしようということになりました。

 目標の(あこがれの)芸術家と

 文字通り肩を並べて

 ピアノを演奏する彼女。
 同じ会場の

 舞台から遠く離れた幕の陰に

 もう一人の女子高校生の姿が

 ありました。
 彼女の付き添いということで

 一緒に中国まで来ていた友人です。

 その友人が

 後ろ向きになって泣いているのです。
 親友の夢がかなったのを見て

 本当にうれしいと

 聞きとれないほどの声で

 話していました。

 ピアノの連弾より素晴らしいものを

 私は見せていただきました。

向かい合う鏡
 私たちは、今までの経験や知識から

 いろいろな選択をします。
 では、経験の少ない子供たちは

 どのように自分の将来像を

 描いていくのでしょうか。

 実は、親からの評価によるところが

 大きいのです。
 つまり、親が見ているとおりの
子供

 なろうとしているということです。

 「私の言うことなんて

  ちっとも聞かないのに」

 と思われるかも知れませんが、
 子供は親に反発しながらも

 無意識に親の望む理想像に

 近づいています。

 ここで言う「理想像」とは

 「こんな子供になってほしい」

 というものではなく、
 「うちの子供はこういう人間に

 なるだろう」という親の評価です。

 子供の欠点ばかり指摘して

 愚痴をこぼしていれば

 子供はそのような人間になります。
 反対に

 本人の気付かない長所を教え

 正しい将来像を与えてあげれば、
 それがスタートラインになります。

   親は子の鏡
   子は親の鏡

 しっかり磨いてあげましょう。

 

真珠「港」
 「港」(ハーバー)とは

 人工の船着き場のこと。
 一方、「湾」(ベイ)とは

 自然にできた入り江のことです。

 1941年12月

 連合艦隊の山本五十六司令長官は
 パールハーバーのことを

 正確に「真珠港」と記しています。

 ところが後日

 米軍基地への奇襲を報じた

 新聞記者の誤訳によって
 「真珠湾」という呼び名が

 定着してしまいました。


 話は変わりますが

 以前低学年の生徒さんに

 「ママのお名前は?」と聞いたところ
 「おい」と答えたので

 思わず笑ってしまいました。

 パパ~
 正確な名前で

 呼んであげてくださいね~~~

旗持ち
 町内会の仕事で、
小学生下校時の

 旗持ちをしています。

 話好きなので、子供たちに

 「運動会、楽しかったか?」

 などと話しかけて煙たがられたり。
 たまに挨拶のできない子がいると

 お説教して

 あとで 「塾の生徒じゃなかった」

 と反省したり。

 しかし慣れというのは

 怖ろしいもので

 最初恥ずかしかった旗振りも
 この頃ではなんとなく

 サマになってきました(笑)。

 皆さんも、ご自分の愛車が

 1トンの鉄のかたまりだということを

 忘れずに
 地球と子供たちに

 やさしい運転をお願いしますね。

 

天才にまさるもの
 本能寺がなくても

 信長は天下をとれなかっただろうと

 言われています。
 彼が周囲に敵を作りすぎて

 いたからです。

 独創性のある天才型よりも

 協調性のある努力型人間の方が

 大きな成果を上げるのはよくある話。
 生産規模が大きくなるほど

 この傾向は強くなります。
 現在では、映画も歌謡曲も

 車も建築も

 1人の天才が創り上げるということは

 ほとんどありません。

 ましてや、集団のルールと

 他人の誠意を理解しないで

 自分の能力だけを主張しても

 受け入れられる余地は

 ほとんどないでしょう。


 今、教科書の改訂を前にして

 ゆとり教育の弊害が

 問題になっていますが、
 私には、指導要綱の見直しで

 教育の現場がよくなるとは

 考えられないのです。
 と言うか、そもそも

 「ゆとり教育」による弊害など

 わずかなものだと思えるのです。

 本当に問題にすべきなのは

 若者の心の中に蔓延している

 甘えと幼稚性です。

 知識の羅列ではない

 精神に根付いた教育が

 求められています。

テディの日
 百年あまり前のお話。

 ある男が猟に出かけたとき

 追い詰められたメスの熊に
 最後の一発を撃ち込むように

 頼まれました。

 しかし彼は

 「瀕死の生きものを撃つのは

 スポーツマンシップに反する」
 と言ってこれを断りました。

 これが大きな話題となり

 翌年あるメーカーが

 熊のぬいぐるみを発売。
 ぬいぐるみは、かの男

 当時のアメリカ大統領

 セオドア・ルーズベルトの

 愛称そのままに

 ”テディ” と名付けられました。

 我が国では

 彼の誕生日10月27日が
 今も ”テディ・ベアの日”

 と呼ばれています。

お疲れ様でした
 平成23年12月

 ドラマ「水戸黄門」が

 シリーズとしての最終回を終え、
 我が国のテレビから

 定時放送の時代劇がなくなりました。

 それはともかく・・・

 「黄門様」と言えば

 「先の副将軍」という肩書きですが、
 実は、江戸時代に

 副将軍という職が実在したという

 記録はありません。

 水戸、尾張、紀州の

 徳川御三家の中で
 特に水戸藩は参勤交代を免除され

 江戸に常駐し

 将軍を補佐していました。
 その代わり、水戸からは

 将軍を立てないとされていたのです。

 ところが幕末の不安定な状況から

 水戸藩の慶喜を

 将軍に推薦しようという動きが

 活発になり
 先の慣習と矛盾しないことを

 強調するために

 講談師たちに命じて
 「水戸は天下の副将軍」

 という呼称を広めさせたと

 言われています。

想像の力

 1985年のアメリカを舞台とする

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」

 という映画は、30年後

 つまり2015年の10月21日(水)に

 タイムトラベルするというお話でした。

 自動車が自由に空を飛びまわる

 2015年を見てわくわくしたものです。

 映画の中に登場した

 大型ディスプレイやスマートフォンは

 その後現実のものになりました。

 「人は実現できるものしか

  想像できない」

 という言葉があります。

 それは

 「想像できるものは必ず実現できる」

 という意味でもあります。

 年の始めに夢見たとおり

 この1年が素晴らしいものと

 なりますように。

虚像のわな

 あるテレビ局の制作者が

 「子役の才能って

 大人の指示どおりに

 動けるかどうかなんです」

 と言っていました。

 子役ばかりではありません。

 いつの頃からでしょうか、

 やたら大勢で歌ったり踊ったり

 面白くもないギャグに

 無理やり大笑いしたり

 全員が 「美味しい」 「可愛い」 を

 連発したり。

 それは、個性のない管理しやすい

 大衆(消費者)の姿でしょうか。

 子供は親に反発して当たり前。

 誰も自分の悩みなんかに

 共鳴してくれなくて当たり前です。

 虚像に惑わされてはいけません。

卒業の季節(とき)

 ときまさに卒業のとき。

 思い出せば

 恥ずかしいことや後悔ばかり。

 でも過去に縛られていては

 前に進めません。

 あのときの失敗があったから

 頑張れた。

 あの寄り道のおかげで

 今の人生がある。

 そう考えて現実を見つめなおせば

 運・不運はルーレットの

 赤と黒みたいに隣合わせの

 マスの目のよう。

 自分に 「頑張ったね」

 「おめでとう」 と言って

 頭をコツンと叩いてあげましょう。

 「間違いばかりの人生は

 空疎な人生よりよほど誇らしく

 有益である」

    (バーナード・ショー)

 卒業、おめでとう!

鉄は熱いうちに

 若い頃に触れた本や音楽

 映画などは、一生忘れられません。

 「勉強は必要になってから

 始める方が効果的」

 と言う人がいますが

 それは、「友達は必要になってから

 作ればいい」というのと同じです。

 英語や古文、漢文の持つ

 リズムによる脳への刺激。

 数式の組み立てによる

 論理への関心。

 歴史や科学上の発見に対する驚き。

 

 それらは若いうちほど

 多くの実りをもたらします。

 飢餓も戦争もない

 人類史上最高に幸せな時代を生きる

 我が国の若者たちに、

 学ぶことの尊さに気づいてほしいと

 思います。

成人の日

 沖縄県石垣市白保では

 毎年年始休暇を利用して

 成人式が行われます。

 一日目は新成人から

 家族へのスピーチ。

 親元を離れて暮らす若者が

 声を詰まらせる場面もあり

 そのたびに参加者全員が

 抱き合って踊ります。

 中には大笑いに包まれ家族も。

 二日目は成人が島民をもてなして

 伝統舞踊を披露します。

 ご存知の方も多いと思いますが

 年々幼稚化する社会への

 歯止めとして

 年の始めにご紹介させて

 いただきます。

  (動画サイトで

   ”白保成人式” と検索して

   実況をご覧ください)

困難の中でこそ

 豪雪の年のこと

 全国放送の有名キャスターが

 福井に取材に来たことがありました。

 ある電車の駅から

 「この駅では現在30分に1本しか

 電車が動いていません」

 と報告していましたが

 普段でも30分に1本ですとは

 誰も言えませんでした(笑)

 今でも東京で雪が積もるたびに

 「都会は雪に弱い」と言われますが

 福井だって

 1500万人(昼間人口)が

 働いていたら

 きっと大混乱ですよね。

 

 

 さてそれはともかく

 ときは受験シーズン。

 困難の中の自分が

 本当の自分の姿だといわれます。

 目前の試練と真摯(しんし)に

 向かい合って

 真実の自分を見つけてください。

 

 ナイス・ファイト!

小柄なナポレオン
 先人の知恵に従うならば

 勉強の最高の方法は

 興味を持つことです。

 野球選手は

 一日中野球のことを考えています。
 詩人は

 どの景色を見ても言葉を探します。

 同じように、国語の時間は

 小説家になったつもりで。
 歴史ならナポレオンと坂本竜馬の

 身長を実感して。
 航海前のコロンブスの気持ちで

 地図を広げ

 蝶の目のように花びらを

 観察してみるのです。

 わくわくしませんか?

 入口は一つ。
 そこから

 未知との遭遇が始まります。

 

春山の由来

 結城 秀康(ゆうき ひでやす)

  = 松平 秀康は

 徳川家康の次男として生まれ

 豊臣秀吉に養子(当時の人質)

 として身を預けられました。

 のちに彼は越前松平家として

 越前藩を興します。
 その出自からして

 当然、、越前藩は

 親藩(徳川家の直系)として

 江戸幕府に重んじられました。

 特に名高い幕末の藩主

 松平春嶽の活躍は

 大河ドラマ「篤姫」や

 「竜馬伝」などを始め

 多くの小説、ドラマに

 描かれています。
 また「明治」という年号を

 命名したのも春嶽でした。

 ちなみに福井市の地名「春山」は

 春嶽公の名に由来しています。

 

二十歳の平成人
 今年、福井県で

 成人式を迎えるのは、9313人。
 いよいよ、平成生まれの成人が

 誕生します。

 成人とは、問題と解答を

 与えられることからの卒業です。
 これからは、自分から多くの疑問と

 その答えを探していってください。

 成人になれば

 いくつかの権利が与えられますが

 是非、それらの「権利」を行使する

 「資格」を持った人間に

 なってほしいものです。

 「稚心(ちしん)を去れ」とは

 越前藩士・橋本佐内の言葉です。

 

 

教科書が語るもの
 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

 という映画の中で

 未来のことが書かれた本を利用して

 大金持ちになるという話があります。
 その本(宝のカギ)を巡って

 大獲得戦が繰り広げられます・・・。

 例年、春になると子供たちが

 得意げに広げる真新しい教科書。
 私が、「この本は宝のカギや」

 と言うと、不思議そうな

 顔をしています。

 教科書に書かれていることは

 どれも長い歴史の中で人類が

 学びとった素晴らしい遺産ばかり。
 ひとつの数式

 ひとつの地名を見つけるために

 どれだけ多くの時間と生命が

 費やされたことでしょう。

 将来子供たちが

 宝箱を開けるのに必要なヒントが

 すべてそこに記されています。
 これこそ、過去から未来への

 宝のメッセージです。

 教科書の熟読にまさる学習法は

 ありません。

 

 

寝ない日はないのに
 あるアンケートに

 「最終学歴」という項目があって

 ふと手が止まりました。

 「どんな特別な日でも

 ご飯を食べたり寝たりするんだから

 勉強しなくていい日はない」
 と子供たちに教えています。
 (いい学校に行くためでは

  ありません。その子の行く学校が

  いい学校なのです)

 勉強は自分を作るためもの。

 食事や睡眠と同じです。
 最終なんてありませんし

 まして卒業した学校によって

 個人の何が判断されるわけでも

 ありません。

 アンケートの「最終学歴」欄には

 「いまだ達せず」 と

 書いておきました。

知識欲を育てよう
 平成21年 7月22日

 日本では46年ぶりの皆既日食が

 観測できます。
 運がよければ、福井でも

 部分日食が数十秒間見られる

 とのこと。

 皆既日食ほどの

 幻想感はないにしても

 貴重な瞬間をぜひお子さんと一緒に

 味わってみてください。

  (裸眼での観測は禁物です)

 また、旅行先の歴史やテレビに

 出た有名人の逸話なども

 子供たちの知識欲を刺激します。
 事前に調べておいて披露すれば

 子供の知識欲が

 うんと膨らむこと間違いありません。
 親子で一緒に調べれば

 もっといいでしょう。

 現代っ子は、あふれる情報の中で

 暮らしているために

 知識に対して飽食になっています。
 飽食とは、与えられるものに

 感謝の念を感じない状態のこと。

 大自然や

 目の前の映像と直結した知識は

 そういう子供には

 フレッシュ・ジュースのようなもの。
 「ものを知る」ということの

 素晴らしさ、楽しさを

 体験できるまたとないチャンスです。

 この夏休みを

 「わくわく感」でいっぱいに

 しませんか。

解答用紙に込める思い
 入学試験は選抜試験です。

 定期テストや確認テストとは

 違います。

 この学校に入りたいという気持ちを

 出題者の意図に添って

 正確に表現する必要があります。

 ①細かい指示や条件を守る
 ②特に国語や英語では

  本文中の語句を忠実に読む
 ③あせらずに。後で考え直すと

  わかることもあります
 ④読みやすく見やすい答案にする
 ⑤最後の1分まで何回も見直す

 まずは ・・・

 大きく深呼吸してリラックス。
 出題者と会話するつもりで

 答えていきましょう。

 努力は、決して裏切りません。
 と言うか、結果はすでに

 君の心の中に生まれています。

 胸を張って、ナイスプレイ!

サクラサク
 入試問題を開いたら

 深呼吸して自分の名前を

 ささやきましょう。
 家族や友達を思い出すのも

 いいでしょう。

 問題を大切に読むことです。
 「英語で答えなさい」

 「記号を全部書きなさい」

 などの条件も無視してはいけません。

 「ラスト5分で、あと5点」
 氏名から解答の一字一句まで

 ぎりぎりまで見直すこと。

 「断じて行えば、鬼神もこれを避く」

 

 

目標の作り方
 達成できたときの自分の姿が

 想像できないような夢は

 決して実現しません。

 「頑張ります」 「努力します」

 「できなくてもくじけません」 ・・・
 きれいな言葉をいくつ並べても

 ダメです。

 「今週は単語を100個覚える」

 「今月中に年表を作成する」

 「教科書の文章題を全部やる」
 これなら、達成できたかどうか

 はっきりわかります。
 そして次の目標に

 つなげることができます。

 具体的な目標を

 期限をきって立てましょう。
 それを大きな紙に書いて、なるべく

 目立つところに貼っておきます。
 自分が毎日確認できるように。
 そして、家族にも宣言できるように。

 家族は、どんな目標であっても

 決して冷やかしたり

 笑ったりしてはいけません。
 黙っていてもいいので

 温かく見守ってあげてください。

 ダイエットも、禁煙も

 自分一人の決めたことより

 一旦公言した方が守りやすいもの。
 体重のグラフを

 洗面所に貼っておけば

 いやでも食欲は半減します。

 

 

 

RPGに学ぶ
 日本に初めて

 RPG(ロール・プレイング・ゲーム)

 が輸入されたとき、
 ほとんどの人は

 「こんなゲーム、何が面白いんだ?」

 と首をひねりました。

 少し歩くたびに

 見えない敵との戦闘が始まる。
 敵が強すぎて隣の町にも行けない。
 どうして負けたのか

 どうやったら勝てるのか

 さっぱり見当もつかない。。。

 そこで日本のプログラマーは

 画面上に登場人物のレベルを

 表示することを考え出しました。

 これなら強くなっていく自分を

 実感できる。
 友達に自慢できる。

 これが「ドラゴンクエスト」大ヒットの

 一因となりました。

 結果の見えない目標は

 役に立ちません。
 ピンの見えないボーリングを

 やっているようで

 手応えが感じられず、
 目標達成の実感が

 味わえないからです。

 まずは簡単にクリアできる

 レベルから始めましょう。
 大切なのは、常に目標に向かって

 前進するという自覚と

 小さな成功体験の積み重ねです。

 

 

ルールと主張

 テレビで、高校生がタバコを吸って

 「誰の迷惑にもならないんだから

 かまわないだろう」 と言っているのを

 聞きました。

 

 そもそも、誰の迷惑にもならないで

 生きている人なんて

 どこにもいないんですけど。

 

 「生かされている」などと思ったら

 大間違い。

 君たちが当たり前だと思っている

 平和で健康な暮らしを守るために

 すべての人間が協力し合って

 生きているのが社会の現状です。

 

 そして、互いに迷惑をかけ合い

 助け合うために

 社会にも家族にも

 ルールというものがあります。

 

 その自覚と責任を伴わない

 勝手な主張を

 「屁理屈」といいます。

 

「楽しい」 と 「楽」

 「勉強ができると楽しいなんてウソや」

 「どうして?」

 「だんだん難しくなるんやもん」

 ・・・ ご説、ごもっとも(笑)。

 勉強は作業でなくて

 栄養のようなもの。

 頭や心の中でどんどん育ちます。

 より困難に、より高度に。

 けれど

 苦しんでやり遂げたときの感動や

 高みに立ったときの眺めは

 きっとその何倍も

 素晴らしいものになるはず。

 現代は、スポーツの世界でも

 科学の助けが

 不可欠になっています。

 楽して手に入るものはつまらない。

 「赤ちゃんでもできるゲームや

 スポーツなんて、してみたい?」

 

太陽の季節

 「太陽はあんなに暑いのに

 とうして宇宙は寒いんて゜すか?」

 生徒さんからよく聞かれる質問です。

 

 宇宙には熱を伝えるものが

 ありませんから

 スプーンが熱くなるような

 ”熱伝導”は起こりません。

 

 かわりに、太陽から出た電磁波が

 原子を振動させる

 ”放射”という現象によって

 地球は温められています。

 なので、原子のない宇宙空間では

 熱が発生しないのです。

 

 暑いと言えば、福井県は

 一軒あたりのエアコン保有率

 扇風機保有率、ともに日本一。

 持ち家率が高く

 部屋数が多いのに加えて

 電気料金の安さ、湿度の高さが

 原因と言われています。

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